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第5章 微熱の一夜…(灼熱の砂丘)

そして愛美に握らせたまま猛りへの刺激を少し強めに与えていた。

「───…っ…」

唇を重ねながらアサドの熱い息が上がり途切れる。少し苦しそうな呻きをキスの合間で漏らし快感に目を細めたアサドに愛美は視線を奪われた。

男らしい精悍な顔が快楽に切なく歪む──

なんてセクシーなんだろう……

愛美の手を借りて律動を早めた猛りの先端から透明な欲の滴りがくぷりと溢れ二人の手を伝い落ちる──

アサドは熱い息を吐きながら愛美の手にそれを絡めるようにして塗り付けた。


アサドはその仕草から目を離せないでいる愛美を見つめると、自分の手に絡んだその蜜を愛美の口に含ませた。

唇の前に持ってこられ、愛美は無意識に舌を伸ばす。含んだそれは汗のようにしょっぱくてねっとりと舌に絡み付いた──

「……っ──」

何故かトクンッと胸が高鳴る。

自分で興奮しているのがわかり、舌に絡め、唇になぞられたその粘液に愛美は舌嘗めずりをして味を確かめる──

愛美は赤い顔でぎゅっと唇を噛み締めると自らアサドのそれを口腔に含んでいた。

欲しいってこういうことを言うのだろうか。

口に含み顔を上下に動かしただけで愛美の下半身が甘く疼きたっぷりの熱い蜜を溢れさせる。

アサドはそんな愛美をクスリと笑い髪を撫でた。

「貪るのはいいが、噛みつくなよ？──上手くできたらたくさん撫でてやるからな……」

まるで愛猫でも可愛がるように、アサドは喉を鳴らし始めた愛美の耳を指で愛撫していた。