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第5章 微熱の一夜…(灼熱の砂丘)

時に息詰まる苦し気な音が聞こえてくる。愛美が顔を上下させる度にアサドはその奥を突くようにわざと腰を前にせり出す。

愛美は思わず顔を放して咳き込んだ。

「慣れないうちから全部くわえ込もうなんて思わなくていい……」

アサドは言いながら愛美の顔に掛かる髪を耳に掛けながらそう言い聞かせる。

「でも…っ…」

愛美は小さく口にしながら目の前に反り勃つアサドの猛りに手を添わせる。

なんて美しいんだろう…

逞しく上を仰ぐ男性のシンボルを始めて見てこんなに惚れ惚れするとは思わなかった──

太いだけという印象とは違うアサドのそれはとても美形で立体的な先端と彫りを魅せながら浮いた筋が男の強さを表現している。


美しさの中に男の逞しさを感じさせる──

愛美の下半身の奥がまたジュッと熱を溢れさせた。

欲しい…

中に

奥に──

擦り付けて
ねり動いて

強く内部を犯して欲しい

肉という肉の間を隙間なく埋めて淫らな音を聞いて狂い泣きたい──


愛美はゴクッと喉に溢れた唾液を流し込む。そしてまた口に含もうとした。

「いきなりくわえるな…」
アサドに止められて膣の奥がお預け食らったようにキュンッとなった。

「まずはゆっくり回りから攻めるんだ──…俺が愛美にするキスを思い出せ」

「……あ…、…キスみたいに…」

教えられて口元に手を当てた愛美が呟いた。

「そうだ、思い出したか？」

愛美はこくんと頷く。そして言われた通りにアサドの先端に軽く唇で触れてキスをした。

チュッと可愛く吸い付かれアサドのそれがピクッと小さな疼きを返す。

その反応に愛美はまるで幼い子供が宝物でも見付けたように顔を嬉しそうに綻ばせた。

愛美の頬が高揚していくのがよくわかる──

舌先を伸ばし、恐る恐る顔を近づけながらも咽喉からは熱い唾液が溢れてやまない──

「──…っ…」

愛美の舌が亀裂をなぞり筋を伝った途端にアサドの唇から熱い溜め息が漏れていた。