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愛おしいキミに極甘な林檎を
第50章 pallidus memoriae*儚い恋と永久の愛

「いいよ。続けて」
笑っているけど、どんな思いで聞いているんだろう。
気になったけど続きを話すことにした。
飲み物と一緒に注文したチーズケーキを食べている時だけは静かになる私。
その時、塑羅緒さんは柔らかな笑みを浮かべて黙って私を見ていた。
「なっ、なんですか……?口についてます?」
「ううん。そのチーズケーキは美味しい?」
「はい。とっても美味しいですよ。食べてみますか?」
まだ手をつけてない端の部分をフォークで切って皿の上から移動させようした時、塑羅緒さんが私の手を触れてきた。
「えっ……」
フォークを持っている手を動かされて、ケーキを刺して食べさせるように誘導される。
「ありがとう。……美味しいね」

