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愛おしいキミに極甘な林檎を
第50章 pallidus memoriae*儚い恋と永久の愛



お茶とケーキを食べ終えて喫茶店を出てから分かれ道まで他愛のない事を話しながら歩く。


子供を迎えに行く時間は決めているけど、少しでも長い時間一緒にいたくていつもより歩幅を小さくしてしまう。



時より隣にいる彼に顔を向けながら足元を見て歩いていると雪がふわりと降ってきた。


風も吹いてないからゆっくりと降りてきて日差しの僅かな温かさでまだ解けていない雪に降り積もる。


その光景を眺めているとすぐ近くに公園を見掛けた。


雪が降ってきて曇っているからか遊んでいる人の姿は全く見当たらない。



「付き合っていた時、公園によく行ってましたよね」


「うん。行ってみようか?」


手を引かれてその公園へ行くと散歩コースもあって割と広い場所だった。


少し歩いてから屋根のあるところへ行き、雪を掃ってから両手を合わせてはぁっと息を吹きかけて温める。


すると塑羅緒さんが後ろからそっと抱き締めて来て私の冷えた手も包む。



「だから、そう言うことをしちゃダメですって……」


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