この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第50章 pallidus memoriae*儚い恋と永久の愛

話してくれている途中で口を挟みたくなったけど、最後まで聞いたらやはりそうだった。
「私もそっくりな夢をさっき見ていたんですよ。ソラ先輩が託した人と私は結婚して子供ができたんです。でもソラ先輩と再会して私は家族を裏切ってしまう夢でした。
……夢かどうか確認したいので聞きますが、副社長になったとか言いませんよね?」
「副社長……?なってないよ。まだ会社員」
その答えで今いるのは現実だと確信できて安堵する。だけど何もかもリアルだったから先程見た夢はまるで予知夢のようにも思えた。
あんな苦しい未来になって欲しくないけど……。
「同じ夢を見るなんてすごいね」
「こんなことがあるなんてびっくりです。初めてですよ」
「きっと同じことで悩んでいたからなんだろうね」
「ソラ先輩も私のことで悩んでいたんですか?」

