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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

婚約が破談になりそうなことを言われた私は課長に怒っていた。
私とソラ先輩を守るとしても他にもっといい案があったはず。あれはない。
完成した書類を腹を立てながら提出すると私を見て課長が怯む。
「ああ……、引き続き頼む」
普段と違った場面を見て陸田さんが異変を感じたのか席を立って課長の側へと向かう。
「課長、乙羽さんと喧嘩なんて初めてなんじゃないですか?遂に何かやらかしたんでしょ?酔った勢いでヤッちゃったとか?」
こっそり話しているようだけどデスクが近いから嫌でも聞こえてくる。
「飲んでないし、そんなことはしてない」
「じゃあキスしたとか?」
「それもしてない」
「ハグでもアウトですよ?」

