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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

「陸田、無駄話をしてないで仕事に集中してくれ」
「いやいや、すみません。どうしても課長と乙羽さんのことが気になって」
三人でランチに行ったりするから私と課長が喧嘩をしていると気まずいんだろう。
ちなみに今日も約束をしていたけど私は断る予定だ。
仕事が一段落してトイレに行ってからデスクへ戻る途中、課長に手招きされて誰もいない会議室に案内された。
何を話されるのか分かっていてムッと険しい顔をしたままついて行く。
廊下の足音が過ぎ去っていった後、課長は眉尻を下げて私のことを見てくる。
「乙羽……、オレのことを恨んでもいいが職場では我慢してくれ。他の皆に何かあったのかと逆に怪しまれてしまう」
「すみませんでした……。社内では気をつけます。でも私が課長と恋人関係にあるようなことを彼氏の上司に言ったのが納得いきません」

