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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

「実は買い物に付き合って欲しくて。奥さんにクリスマスプレゼントを贈るんだけど、今年初めてだからハズレを引きたくなくてさー」
「夫なら奥さんの好みくらい把握してくださいよ。それに他の女と二人っきりで見に行って選んだプレゼントをもらうのは嫌だと思います」
「うちの奥さんは乙羽さんのこと知ってるし、大丈夫だって。二人きりじゃなくて課長も誘うから三人で。すぐ!すぐ終わるから!だから同僚として助けてよー」
またしても課長が登場する。でも陸田さんは私の代わりに残業をしてくれることもあったし、何度かランチを奢ってくれたこともある。
こうやって普段からお世話になっているから断りにくい。
よりによってこんな大切な日に……。
私よりソラ先輩の方が仕事の終わる時間遅いから、仕方なくそれまで陸田さんの買い物に付き合うことにした。
定時が過ぎた後、三人で駅前のショッピングモールへと向かって店を見る。
どうやらアクセサリーショップを見て回っているから奥さんにネックレスをプレゼントするようだった。
「わー!これ可愛いです。期間限定ものとか惹かれちゃうんですよね」

