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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

口喧嘩をしていたのが迷惑になっていたと第三者が介入して気付く。
「もう少し彼女と考えてみますので……」
店にいるのが気まずくなった中、課長が適当に誤魔化して私の背中を押して外へと出た。
また勝手に彼女扱いされて不服だ。
一方、会計が済んだ陸田さんは包装が終わるのを待っているのかアクセサリーショップの中を見ていた。
幸せそうにネックレスや指輪を見ている姿を目にしているとソラ先輩に例えて考えてしまう。
今まで私にくれたプレゼントもひとりで一生懸命に考えて選んでくれたんだろうなって……。
プロポーズしてくれた時にくれた婚約指輪だって私のために……。
婚約のことを考えると涙がじわりと浮かんでくる。
でも私のために選んでくれたのは隣にいる郁哉さんも一緒だ。
結局、その好意を散々台無しにしてしまったけれど……。

