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愛おしいキミに極甘な林檎を
第51章 偽りの恋人

「那砂さん!?」
クリスマスだからなのかいつもより露出が多くて派手な格好をしている。
いつも誰かと一緒にいると思っていた那砂さんも今日は一人のようだった。
「理人くんへのクリスマスプレゼントを買いに来たのよ。毎年あげているんだけどね、理人くんからはセンスのないプレゼントをお返しをされるの。でもそれがいいのよ~。
……ってあれ。今日はひとりなの?彼氏くんは?」
「彼氏は……、どこにいるのか分かりません……」
「また訳アリってやつね。コーヒーが飲めるそこのカフェで話を聞いてあげるからついてきなさい」
店の方に親指を向けて漢(オトコ)らしく誘ってくる。いや、元は男だけど。
カフェに行って飲み物を注文してから席に座ると早速理由を聞かれた。
遊園地に行った後に起きた事と夢のことをすべて話すと那砂さんは腕を組み、ジト目をして私を見てくる。
「正夢になってるから怖いって?彼氏くんは風子ちゃんにゾッコンなんだからそんな未来にはならいないでしょ」
「でも今回のことで婚約を破棄されてしまいそうで……」
「そんなに婚約のことが心配だったら、彼氏くんと生でエッチしてさっさと子供を作りなさい」

