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愛おしいキミに極甘な林檎を
第52章 溺愛カレシと濃密な夜



一体、何を応援しているんだろうか……。調子が狂ってしまう。


鈴川さんは夫である陸田さんを私に奪われないように、今でも課長とくっつけようとさせているんだと思う。


一日の大半を職場で過ごすから不安になる気持ちも分かるけど、婚約者がいると言っても安心してもらえないのが腑に落ちない。


この話をどんな気持ちで聞いているのか課長も苦笑いをしている。



「あはは……。陸田さん夫妻もどうかお幸せに」



「乙羽さんありがとね。でもおれと鈴ちゃんはラブラブだから心配ないもんねー」


「ねー!私たちはずっとラブラブだもんね」


人前を気にせず、腕に絡みついてきた鈴川さんに陸田さんはキスをしていた。



曖昧な状態の時に幸せいっぱいなところを見せつけられるとなんだか複雑な気分。


きっとこの気持ちだけは課長も一緒だろう。


そう思って視線を向けると、課長は首を傾げて私を見る。



「どうした乙羽?」


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