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愛おしいキミに極甘な林檎を
第52章 溺愛カレシと濃密な夜

「乙羽の料理ならどんなものでも美味しいから大丈夫だ」
「照れますね。仕事でも褒めてもらいたいです」
「褒めていなかったか?毎日よくやってくれている」
恋人のフリと言うのは大袈裟で普通に話して帰るだけ。
でもひとりでいるより安心感はある。
新くんとその彼女、火ノ浦さんと会うのは怖かったから心強い……。
些細な話をしながら課長にマンションの前まで送ってもらって別れる。
警戒しながらマンションの玄関に入ったけれど、今日は待ち伏せしている人がいなくて無事に家に帰ることができた。
午後十時過ぎ。ソラ先輩が帰ってきてから、落ち着いた頃を見計らって伝えておかなくてはいけないことを話す。
「あの……、実は連休に入ってから忘年会があるんですよ」
「そうなんだ。じゃあ、送り迎えするよ。場所はどこかな?」

