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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆

新くんの彼女に言われたのは、色々思うこともあって自分では言いたくない言葉だった。
「結構大きな声で言われたので人が集まってきて怖かったです……。どうしていいのか分からなくなって固まっちゃいました……」
誰も追ってこなかったのが不幸中の幸いだ。
「そうか……。それで郁哉さんに助けてもらったんだね。やっぱり風子が一人で出歩くのは危ないよ」
「ソラ先輩だって……。ううん、ソラ先輩の方が私より目をつけられやすいじゃないですか。
テレビに出ているお父さんと顔が似ているんですし……」
「俺はあまり人目は気にしない方だから大丈夫だよ。……だから風子の方が心配なんだ」
優しい声で言ってから、忘年会に行く前日の夜に付けたキスマークに触れられる。
胸元やお腹に付けられた赤いシルシはうっすらと残っていてまだ消えてない。
「また付けていい?」

