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愛おしいキミに極甘な林檎を
第54章 想いと青春の絆




神社の近くに着いてからソラ先輩はマフラーを外して私の首に巻いてから参拝に行った。


去年は離れていて一緒に行けなかったから、今年こそは一緒に行きたかったけど仕方がない。



待っている時に夜空を見上げていると、星がキラキラと輝いてとても綺麗だった。


年の始めにこうして一緒に歩いて出掛けられるだけでも幸せだと思わないと……。




待っている時も知っている人に会うか心配だったけど、母の言っていたとおり参拝客が少ない上に年齢層も高いから杞憂だった。


しばらくしてからソラ先輩が戻ってきて、私にほんのり湯気が立っている紙コップを渡してくる。



「おまたせ。甘酒が売っていたから買ってきたよ。体も冷えているだろうし、飲んで温まって」


「ありがとうございます。ソラ先輩がいるから酔っても大丈夫ですね」


「ノンアルコールみたいだからこれくらいで酔わないだろ。まあ、俺の前でなら酔ってもいいけど」


笑ってから渡された甘酒を飲むと冷えた体に温かさがじんわりと染み渡った。


「ところで何をお願いしてきたんですか?」


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