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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り



「なっ……」


「さっきからこっちを見てて気になってるみたいだったので」


「ごほん。それなら見せてもらおうか」


潮崎さんににっこりと笑顔で手招きされた課長は遠慮がちにこちらにやってきた。


小さい頃の写真を課長にまで見られるのが恥ずかしい気もするけど、記憶がないせいで自分でも他人を見ているような感じだから我慢できる。


そのアルバムを見られている間、私は小学生の頃に書いた文集を読むことにした。


こちらの方にも私の書いたものが載っているページに律儀に付箋が貼ってある。

捲っている時に潮崎さんの名前もあったから私たちは本当に同級生のようだ。



文集に載っているお題は『将来の夢』で一人一人書き綴ってある。


しかも私が書いたものは読んでいて恥ずかしくなってくる内容だった。



「風子の読んだけど、まだ叶えられてないのかな?それとも子供がいてバツイチだったりする?」


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