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愛おしいキミに極甘な林檎を
第55章 届かぬ愛の裏切り

「いえ……、未婚で子供もいないのでまだ叶ってないですね……」
変な汗をかきながらもう一度小学生の私が書いた文章に目をとおす。
【私の夢は、かっこいい人のおよめさんになって温かい家庭を作ることです。子どもは女の子と男の子で二人欲しいなと思ってます。
だんなさんと一緒に我が子とたくさん遊んで大切に育てていける親になり、ずっと幸せに暮らしたいです】
他の人の夢を読んでみるとなりたい職業が書いてあるのに私だけお嫁さん……。
将来なりたいと思う職業がなかったのかな……。
これを潮崎さんに読まれてしまったと思うと恥ずかしくなる。
しかも私がデスクに置いた後に課長も読んでいたからその恥ずかしさは二倍となった。
「どうですか、課長。風子って可愛いと思いません?」
さらに、文集を読んでいる課長に潮崎さんが私が緊張するような質問するから顔が熱くなってくる。

