この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
愛おしいキミに極甘な林檎を
第56章 あなたを愛しているから……

一応結婚情報誌を読んで勉強してきたつもりだけど、実際にその場に行くと覚えてきたことが頭から抜けてしまう。
「流れに任せていれば大丈夫だよ」
結婚の一部である重大なイベントを前に普段と何ら変わりない冷静さを保っている。
お堅い場でも礼儀正しくできるソラ先輩にとっては簡単そうだと思う。
そんな感じで始まる前は心に余裕がなかったけれど、いざ顔合わせが進むと少しずつ場に慣れてきた。
「うちの風子のことをよろしくお願いします」
「こちらこそよろしくお願いします。挨拶に来た時に泊っていってくれたんですけどね、明るくてとてもいい子だなって思ったんですよ。
息子から料理が上手い事も聞いていました。可愛くて素敵なお嫁さんを見つけられて私たちも安心しました」
「ありがとうございます~。うちも同じですよ。こんなに素敵なお婿さんを見つけられたのが嬉しくて、嬉しくて……。
塑羅緒くんは礼儀正しくて、とてもしっかりしているから安心して風子のことを任せられますよ」

