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第56章 あなたを愛しているから……

「きっ、気になんだろ……！すぐ近くでそういう関係のやつがいて、その相手がよく知ってる人だと……」


そう言われて考えてみると陸田さんと鈴川さんのことが頭に浮かんできた。


「確かに気になりますね。……それで？私が課長と仲良くしていたら目障りでしょうか？」



「そういう訳じゃ……。なんでそんなにきょとんとした顔するかな。まぁ、風子は昔から鈍感だから仕方ないか」


小さなことに腹を立てずに、ペットボトルを持たせてるように促して私は潮崎さんの手から離れた。



その後、さっさと書類とお茶の設置を終えた。


会議の準備に不備がないか長机の上を見ながら歩いていると、前に潮崎さんが立って道を塞いでくる。


「確認は終わりましたか？次は戻ってさっきの続きを――――」


「風子は初恋の人と再会したら気になったりしないのかよ？」