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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔

友達だから仲直りの握手をして前のような良好な関係に戻って欲しい。
そんな子供染みたことはもう思っていない。
もう大人だからそんなに単純なことで済まないくらい分かっている。それなのに……。
首筋をつーっと滑らせてくる指先にビクッと感じた私は乗っているソラ先輩の体にしがみついた。
外は肌寒くても車の中は温かい。ひとつに繋がっているということもあるけれど。
「っ……、せめて二人共幸せになって欲しいです……」
「それは理想論だね。こうなるともう仲良くできないのが普通だよ。だからと言って風子が俺たちの前からいなくなるのもダメだからね」
「やっぱりそうですよね……」
「俺は風子のためならなんでもする……。だから他の男と付き合っても取り返しに行くから」

