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愛おしいキミに極甘な林檎を
第57章 私は愛しい大魔王の小悪魔



ダイレクトな言い方で相手が分かってしまったのか、郁哉さんは目を大きく見開いて一瞬だけ固まる。


「そうなのか……。良かったな……」


でも子供には何の罪もないからすぐに笑い掛けていた。


だけどそのことを聞き流してくれるわけはなく、結菜を寝かせてから話し合いが始まる。


指を組んでソファに座り、険しい顔をして私を見てくるから怒っているようにも思えた。


「塑羅緒くんに会ったのか?」


「こっ、公園でたまたま会ったんです……」


「オレと結婚したら傷つけないように会わないんじゃなかったのか」


私はそんなことを言ったんだろうか……。


ソラ先輩と交わした罪を償う約束があるから会わないことなんてできない。



「ずっと連絡を取っていたわけじゃありません。本当に偶然に会っただけなんです」


「一緒に罪を背負おうとオレと約束したことを破るのか。……それならもういいだろう?オレが風子に触れたって」


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