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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ

【合格】と書かれたその書類を見せると、ソラ先輩は私と同じくらい笑顔になって喜んでくれた。
「おめでとう。よく頑張ったね。風子はすごいよ」
努力を認めてくれるような温かい笑顔。
高校生の時もソラ先輩は自分のことのように喜んでくれていた。
だから私にとって頑張って良かったと思える瞬間になっている。
「ありがとうございます。これで私の株が少しは上がりますかね?」
「使い方によって武器にはなるんじゃないかな。……丁度、週末に会うからね」
入籍も近いということもあって急に決まったソラ先輩の祖父母との食事会。
それが決まってからずっと緊張している。
「大手企業の社長様を前に失礼をしないようにテーブルマナーを学んでおこうと思って本も買ったんです!」

