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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ

「ふええ……!?」
確かにソラ先輩とセックスをしている時の方が普段の自分よりもずっと大胆だ。
どれだけ恥ずかしいこともお願いできてしまう。
そんな私も自分の中に秘めているんだから、このくらいで怯むなと励ましているんだろうか。
「何も悪いことはしていないんだし、風子は俺が選んだ結婚相手なんだからもっと自信を持って」
「……はい。そうでしたね」
また結婚を否定されてしまう感じがして、黒い靄がかかっているように心が重くて怖くなっていた。
でも少しだけ楽になった。
エッチなことをされたおかげで一旦気持ちがリセットされて、どんな自分でいればいいのか教えてもらった気がする。
セックスをしている時のような自分は流石に見せられないけど、ソラ先輩の祖父母に立ち向かう勇気が出た。
たった数日でも食事のマナーを意識しながら過ごしていたから、前の私よりもできる女になっているはずだ。
食事をしながら話すだけ。……このくらい、どんとこいだ。

