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愛おしいキミに極甘な林檎を
第59章 ふたりからひとつへ



おぼつかない手つきでナイフとフォークを使っている私の隣で淡々と食事を進めながらも強気に責めている。


その表情は笑顔が浮かぶことも想像できないほど硬くて、家で食べている時とはまるで別物だった。



「お爺ちゃんとお婆ちゃんは今も認めてないから。あれだけ騒がせるほど、節操がない人は塑羅くんのお嫁さんには向きません」


やっぱり、まだ認めてもらえていなかったんだ……。


ネット上で話題になってから謝罪にも行かなかったんだからよく思われていなくて当たり前だろう。


悔しいけど、ソラ先輩の家族から私の存在が酷く思われていても仕方ないと思っている。



「お婆様……、何度言えば分かるんですか。前にも説明しましたよね?
彼女は何も悪くありません。悪い噂が立っただけです」


「そんな噂が立つようなことを風子さんがするからいけないのよ。

周りの人から同情するような目で見られてお婆ちゃんたちも大変だったんだから」


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