パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第59章 ふたりからひとつへ

「えっ……」


眉をひそめて驚いたソラ先輩はクリアファイルに挟まっている紙を出して読み返していた。


目を通した後、私にももう一度読むように渡してくる。



「これを最後まで読んで言ってるの？」


一応受け取って目にするけど、いくら見ても書かれていることは変わらない。


お爺さんとお婆さんから向けられていた怖い視線から逃げるために何度も読み返していたから、内容は殆ど覚えている。


「はい。跡継ぎの子供を産んで欲しいことは、うちの祖父にも言われたことだったので驚きました。

また同じことを言われるとは思っていませんでしたので」


条件に書いてあったことの一つは“男の子を産む”ことだった。


「これは単純にひ孫が欲しいって意味じゃなくて、男を産めって言っているんだよ？
狙ってできるものじゃないんだから不可能だろ」