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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

「……何があるか分からないから風子のことはいつでも心配だよ」
心配するようなことは起きてないからもう大丈夫だと思うのにソラ先輩は心配症だ。
次の日の会社帰り。私は大学時代の女友達とご飯を食べるためにファミレスへと向かった。
新くんと新くんの女と会うこともなく、ひとりで歩いていても恐れるようなことは何もない。
やっと普通に暮らせるようになった幸せを噛み締めていた。
ファミレスの中で待っていると女友達が来て、席に着いてから世間話を始める。
話が一段落した後に女友達に伝えたかった話を切り出した。
「六月に結婚式を挙げるんだけど、式に出席してくれるかな?」
「えっ!?あの婚約者と結婚するの!?社長の孫っていう男と……」
前々から言っていたのに女友達は目を大きく見開いて驚いた顔をしている。
「うん。そうだよ。ホワイトデーの日に彼氏と入籍するの」
「――――ダメだって!そんな男と結婚しちゃダメ!」

