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第60章 夢見ていたシアワセの未来

他に何も思い当たる節がなくて私は眉根を寄せた。


連絡を無視されたこともないし、彼女から嫌がらせを受けていたわけでもない。


勘違いされていたことを除けば友達として仲がいい方だ。


「それってなに……？」



「風子の会社の忘年会の後、花城さんに“抱いた”って言われたでしょ？」


「うっ、うん……」


お酒に呑まれてやらかしてしまった忘れたい苦い思い出。


結局、課長には抱かれていなくて健全なまま帰ることができたんだけど……。


何を言われるのかと思って縮こまりながら女友達を見てみる。


すると何故なのか今にも泣きそうな顔をしていた。



「あれは……、わたしが花城さんにそう言うように言ったの」


「えっ……」