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愛おしいキミに極甘な林檎を
第60章 夢見ていたシアワセの未来

「だから私の結婚式に来て。彼氏と幸せになる姿を見届けて欲しい。そしたら、……全部許してあげるから」
「っ…、うわああんっ……。ありがとっ…、お休み…もらってっ、必ず行くからっ……」
「うん。招待状を送るね。約束だよ」
私のことを思ってしてくれていた気持ちは嬉しいけれど、新くんの彼女と関わっていたことがはっきり言ってショックだった。
でも同性の友達は少ないから彼女も貴重な存在。
それだけでなく、大学時代に励まし合って一緒に笑っていた仲間。
心に引っ掛かった棘はあるものの、もう一度信じてみようと思った。
それから女友達を慰めて、いつものように中身のない話をしながらご飯を食べた。
ソラ先輩に迎えに来てもらった頃には午後十一時を過ぎていて、眠くて瞼が重くなっていた。
でも車に乗る前、私は笑顔で女友達に手を振って挨拶をする。
「今日はありがとう。気をつけて帰ってね」
「うん。泣いちゃって本当にごめんね。……あと、風子の方こそ気をつけて。
ついこの前、新さんの彼女と会って話したんだけど、まだ風子たちのことを悪く言っていたから……」

