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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意

ずっとここにいれたらいいのにな……。
今まで感じたことのないなんとも言えない幸福感。
でも意識は満たされているのに何かが足りない気がした。
ひとりでいてもこんなにも満たされているのに……。
どれだけの時間をその場所で過ごしたのか分からない。
急に不思議な幸福感が消えた時には、重たい体と頭の痛みが襲ってきた。
その状態のまま目を開けると暗闇から明るい世界が視界に映り込んでくる。
白い天井が見えた後、私は小さな部屋のベッドに寝かせられていたことを知った。
ベッドの隣には点滴スタンドと椅子があるけれど誰もいない。
「あれ……」
その時にあることに気がついて枕元に置いてあったスマホを手に取る。
画面にヒビが入っているけど、電源もついて操作できたから今必要な情報を探し出した。

