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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意



ソラ先輩も異変に気づいたようだったけど、恐れている私に向かって優しく微笑んでいた。


「きっとまだ起きたばかりだから混乱しているだけだよ。頭も痛いみたいだし、今は何も考えなくていいから。
手足は動くんだよね?」


「はい……。動くみたいです……」


「良かった。体調がどうなのか先生に診てもらおうね。今呼ぶから」



それから担当医と看護師がやって来て診察してもらった。


話を聞く限り、どうやら私は気絶してここに運ばれたみたいで普通に体を動かせるのが奇跡だと言われた。


でも痛み止めも聞かないほど頭が痛い。



今は何も考えたくなくて、ソラ先輩の言葉に甘えてベッドの上で大人しく過ごすことにした。


しかし廊下から聞こえてくる足音以外はとても静かで、私のお腹の音が鳴ったのがバレてしまった。


「食欲はある?何か買ってくるよ」


「甘いクリームが乗っているのと、濃くて黄色いお菓子が食べたいです」


「ははっ、ショートケーキとチーズケーキかな。すぐに買ってくるよ」



思い浮かんだ食べ物を買ってきてもらって食べている時、ドアがノックする音が聞こえて誰かが入ってくる。


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