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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意



「乙羽風子さんが目を覚ましたと聞きまして、お話を伺いに参りました」


ドアを閉めてから挨拶してきたのは、ビジネスマンのような格好をした中年の男性と女性。


その二人をソラ先輩と課長たちは知っているのか黙って会釈をしていた。


「帰るぞ、潮崎。オレたちがいると邪魔になる」


「来たばかりなのにもう帰るんですか!?
そう言えば、今日は課長に奢ってもらう約束でしたよね。楽しみにしてますから」


ビジネスマンのような格好をした二人がこちらへ来ると同時に課長たちは部屋から出て行った。



「俺も席を外した方がいいですよね?」


どうしてなのかソラ先輩も私を置いてどこかへ行こうとする。


知らない人たちとこの密室にいるのが今はどうしても怖い……。



「ソラ先輩……」


ひとりにしないで……。


子供みたいな台詞を口には出せないけど、ベッドのすぐ隣に立っていたソラ先輩の服をくいっと引いて見上げた。


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