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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意

母の提案によって理人さんも一緒に晩御飯を食べることになった。
機嫌のいい母に気を使う男二人。
当たり障りのない話を聞いて、異様な光景を目にしながらご飯を食べた。
晩御飯の時間が終わって家事を終えた母は、今日も父のために自宅へと帰って行った。
三人になってから私は理人さんに聞きたかった質問をする。
「どうして理人さんがうちの母を知ってるんですか?」
「風子さんの乙羽の方のご両親がうちに来て挨拶したからですよ。心配なさらなくても水面下で知り合いになっています。
そうそう。この前は塑羅緒さんのご両親も挨拶にいらしたんですよ」
「私、何か悪いことをしたんですかね?」
両親同士が挨拶をする用事が思いつかなくて理人さんに聞いてみると、なぜかソラ先輩の方を向いて何かを話したそうにしていた。
だけど、ソラ先輩は黙ったまま首を横に振って返事をする。
その流れが私には何が何だか分からなかった。
「風子さんは何も悪いことをしてませんよ。……すみませんが、塑羅緒さんと男同士の話をさせてくれませんか?僕はそのために来たんです」
「男同士の話……?」
「ええ。そういう仲だからこそ二人っきりで話したいこともあるので」
「…………!?」

