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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意

いたずら電話の可能性もあるけれど、暇だったからソラ先輩に話すネタとしてその着信に応じることにした。
「……はい」
両手で持ったスマホを耳に当てて疑うような声のトーンで話し、相手の様子を伺う。
「風子様の携帯電話でよろしかったでしょうか?」
聞こえてきた相手の声は聞き覚えのない女性のものだった。
恐らく丁寧な口調に落ち着いていて少し低い声だから大人の人なんだと思う。
「えっ、あっ、はい」
「お世話になっております、ウエディングプランナーの佐野と申します。
以前、風子様からお話しいただいていた新郎様へのサプライズについてのことですが、変更はなしの方向で進めてよかったでしょうか?」
「は…、はあ……」
「かしこまりました。お忙しいところ失礼しました。
風子様にご確認をしたかったもので。では日曜日にお待ちしております」

