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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意



化粧をする場所で使うはずのない物。


恐らく、私が送ろうとしていた物。



探していたそれは……【塑羅緒さんへ】っと書かれた手紙だった。


まだ閉じられていなかった可愛いデザインの封筒の中から折りたたまれた便箋を取り出す。



便箋に書かれている文字を読んでいくと意外なことが書いてあって驚いた。


いつこれを書いたのか分からないけど、私以外開けないのだから自分が書き残したことなんだろう。


その手紙を読んでみて、とても大事なことを忘れていたことに気づいた。



私とソラ先輩は……、本当に結婚していたんだ……――――



空っぽになってしまった場所に大切なものがひとつ芽生えて嬉しくて心が温かくなる。



それだけでなく、自分の中であることが繋がった私はリビングにいる母の元へと向かった。


「お母さん!ソラせんぱ……、塑羅緒さんに今電話してもいいかな?」


「あら、旦那さんの声が聞きたくなったなんてラブラブね。まだお昼になってないし、十二時を過ぎたら掛けてみたら?」


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