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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意

母に言われたとおり、午後十二時を過ぎてからソラ先輩に電話を掛けることにした。
スマホを耳に当てて話すだけなのに鼓動が早くなる。
呼び出し音が鳴っている時に緊張したのも束の間、割とすぐに出てもらえてホッとした。
『どうしたの?』
「今日は何もしないで帰ってきてください。私以外の人に電話もしちゃダメですよ」
『えっ……?うん、分かった』
「絶対の、絶対に、絶対ですよ!」
『ははっ、分かったよ。今日も元気みたいでホッとした。
残業はないと思うから終わったらすぐに帰るね』
昼に掛けた電話でそう言っていたように、ソラ先輩は仕事が終わってから急いで帰ってきてくれた。
しかも起きてお菓子を食べている私を目にして笑顔を見せてくれる。
そのお菓子を食べさせて機嫌がいいことを確認してから、ソラ先輩と母に大事な話を聞いてみることにした。
「今週の土曜日、結婚式があるんですよね?……私と塑羅緒さんの」

