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愛おしいキミに極甘な林檎を
第61章 真実の愛と花嫁の決意



またそれか……。


怒り気味の母に強く言われて黙り込み、なんと説得しようか考え始めるとソラ先輩が私の前に出る。


「その話なんですが、どうしても予定している日に式を挙げたいみたいなんです。

一生に一度のイベントであって花嫁は風子さんなんですし、風子さんのことを信じてみませんか……?」


「塑羅緒くんまで……」


「式の時に風子の体調が悪くないか俺がずっと見てますので」


ソラ先輩には私の気持ちが伝わっていたんだ……。


味方でいてもらえるのが嬉しくて、怯んでいないで勇気を出そうと思えた。



「心配を掛けるってことも、我儘だってことも分かってる。
でも結婚式をキャンセルしたくないことをお母さんにも分かって欲しいの。……お願いします」


頭を下げたソラ先輩を見て私も同じようにして頼む。


きっと母をますます困らせていると思う。


でもどうしても叶えたい願いだから私もここは引けない。


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