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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

「えっ……!?あっ、はい……」
着付けをしてくれる人に背中を押されて部屋へと戻り、真っ白いウエディングドレスを着せる手伝いをしてくれる。
胸元から足先まで隠れるドレスの純白さは、普通の白とは違うずっと特別な色の気がした。
夢へ向かって時間が刻々と進んでいく。
でも幸せな時間が始まっているのに、まだひとつ気がかりなことがあって不安が拭いきれなかった。
「あら~!風子ちゃん、とっても素敵ね。ウエディングドレス姿を見れて嬉しいわ~!」
ウエディングドレスを着れた頃、ちょうど乙羽家の母と父がやって来た。
二人とも正礼装をしているから一目見ただけでは分からなかった。
「でも何かが足りないわね……」
「あれ……。もしかしてヘアセットはまだでした?」
「まだ終わってないと思います。実は途中で部屋を出て行かれてしまいまして……」

