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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



控え室に戻ると那砂さんが指示をしてヘアアレンジが再開された。


周りの皆が信頼している通り、スムーズに作業が進む。


まずは走って少し崩れた化粧を直し、ドレスについた埃もはらう。


その後に首の後ろの痣をなんとか上手くカバーしてもらい、髪の毛を上げても何ら違和感がなくなった。



長い髪をお洒落にまとめて上げると肩やうなじが露わになり、先程よりもウエディングドレスがより一層栄えて見えた。


「これでオッケーでしょ。悔しいけどすごく綺麗だわ。ドレスも似合ってるじゃない」


渡されたウエディンググローブを両手につけてから全身鏡で確認する。


身につけている純白のドレスに、魅力を引き出してくれるようなヘアメイク。


キラキラと輝いている自分が鏡に映っている現実が信じられない。


まるで本物のお姫様になったような気分だ。



「旦那くんも風子ちゃんが綺麗だと思わない?」


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