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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

その瞳を見て安堵した私は、今の心を伝えるように小さい頃の私に微笑み掛けた。
「そう。未来にはとても幸せな時間が待っているから」
『私でも幸せになれるの……?』
「なれるよ。絶対に――――」
過去の傷を受け止めて教えてあげると、涙が止まった目を細めてゆっくりと笑顔になっていく。
その笑顔を見て私はもう一度ぎゅっと抱きしめた。
でも幸せな未来が待っていることを信じてくれたのか、小さい頃の私の姿は消えていく。
まるでひとりぼっちだった過去と決別するように……。
* * *
再び目を開けると待っていたのはその幸せな未来だった。
これからの人生はひとりぼっちじゃなくて、この人と共に歩んでいく。
バージンロードを一歩、一歩進んだ先で待っていてくれる愛する人と……。

