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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……

しかし、何も見えない中で感じたキスは体が熱くなるほど甘くて優しいものだった。
それは表面に触れるくらいとてもソフトで上品なキス。
壊れ物に触れるかのように肩を掴まれてからされたキスは頬でもおでこでもなく、交わした誓約を封じるように唇にされていた。
目を開けて口にキスをされたことに驚いていると、アイコンタクトをしているのかソラ先輩に余裕そうに微笑まれた。
式を挙げた他の夫婦もしていることだからおかしくはないんだろうけど、先程私を助けてくれた男性たちも見ている中で堂々とキスをしてくるなんて肝が据わっている。
そのせいで挙式が終わるまで口元が緩んで仕方がなかった。
なんて甘い旦那様だ……。
でも退場している時に我慢していた笑顔をできるようになったからなんとか誤魔化すことができた。
ゲストに祝福されて両サイドから次々赤や白やピンク色の花びらを浴びせられる。
「風子、おめでとう。ウエディングドレスすごく似合ってる。旦那さんと幸せになってね」

