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第62章 愛おしいあなたに……

「莉乃さん、ありがとうございます」


記憶がなくなってしまって忘れているけど、海田夫妻と私たちは仲良しなんだと感じた。


「夫から話を聞いてたけど、どうなるか心配してたよ。
うちらの次は風子ちゃんたちが結婚するといいなって思っていたし、この日が来るのをずっと待っていたんだから」


「よかったな、塑羅緒！初恋の人と結婚できて」


ニヤニヤしている海田先輩がバッと花びらを浴びせてくると、ソラ先輩の顔が少し赤くなる。


「それは…恥ずかしいから……」


「私が初恋の人なんですか？」


「はははっ、前に話したことを風子ちゃんは忘れたのかよ？
中学生か高校生の時から風子ちゃんのことをずーっと好きだったもんな。
生徒会長をしていたのに、わざわざ同じ部活に入って一緒にいれる機会まで作って……」