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愛おしいキミに極甘な林檎を
第62章 愛おしいあなたに……



周囲を見渡してこの部屋には私たち以外誰もいないことを確認する。


スタッフは披露宴に向けて忙しそうにしていたり、両親も訪ねて来ないから今は二人きり。



「その……、キス…して欲しいです」


忙しい時に甘えるようなことを言うのがとても恥ずかしいけれど今はそれが欲しかった。


控えめに言っている私を見て心配そうな顔をしていたソラ先輩はニッと笑う。


「誓いのキスでは足りなかった?」


「それは特別な一回ですから。でも足りないといえば足りないです」



「……俺も足りない」


今度は誰にも見られていない場所でもう一度口づけを交わす。


でも二回目からは化けの皮が剥がれたように永遠の愛を誓った後にしたものとは違う強引なキスをしてくる。


いつ誰が入って来てもおかしくないところでしているから落ち着かないけれど、そのスリルがまた甘さを濃くしていく。


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