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愛おしいキミに極甘な林檎を
第64章 番外編:危険な逆ハーデート



那砂がつまらなそうに言ってから課長と理人さんの頬が少しだけ赤くなった気がした。


子供のように卑しくなってしまいそうだった私まで恥ずかしくなって顔が熱くなる。


「やっ、疚しい気持ちはないですよ……!僕は純粋に風子さんに喜んでもらいたかっただけで……」


「オレもそういうわけでは……」


「二人が風子ちゃんを好きなのは見てると分かるし~。風子ちゃんの代わりに那砂が味見してあげるねぇ。いただきま~す!」


「ちょっ、こら!那砂!また僕の方からごっそり盗んでいかないでくださいよ」



「…………」


隣で何も言わずに私のことを見守っているソラ先輩の顔を見て思った。


今日の那砂さんの言動はまるでソラ先輩のことを刺激しているみたいだ。


課長や理人さんが今も私のことを好きだなんて思っていないはずなのにわざと焦らせているような気がする。


このくらいで不安になってしまうほどソラ先輩も軟ではないけれど……。



私とソラ先輩の恋を応援してくれていたはずなのにどうしてこんなことをしてくるんだろう……。


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