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愛おしいキミに極甘な林檎を
第65章 番外編:Totus tuus

体を重ねて熱くも幸せな夜が過ぎて行き、目が覚めた時は私はソラ先輩の隣で裸で眠っていた。
今日の朝も寒くない。私が風邪を引かないように肩まで布団を掛けて、それをソラ先輩が押さえながら眠っているから。
裸で寝るといつもこうだ。布団から肩を出して寝ているソラ先輩が風邪を引くかもしれないというのに。
「風子……」
少し動いたら起こしてしまったのか、はっきりとしない声で名前を呼んでくる。
「おはようございます」
「……おはよう」
挨拶をしてみると、眠そうでありながらもどこか安堵したような表情で私の髪に触れてスリスリと撫でてきた。
まるで起きてからすぐに存在を確かめているようにも思えた。
「ソラ先輩。今日もお互いに頑張りましょうね」

