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愛おしいキミに極甘な林檎を
第65章 番外編:Totus tuus


「うん……」


ぼんやりとしながらも微かに笑ってくれた顔が可愛くて、今日一日頑張る気力を得た私。


意識がはっきりしてから悩んでいたことがまた脳裏を過ったけど、どうするかはもう決めている。



何があっても私はソラ先輩のことを守る。それだけだ。


郁哉さんにどんな嫌がらせをされても私はソラ先輩の味方でいる。


そうだと郁哉さんも分かっていると思うのに、今更私に何をしたいと言うのだろう。


あれこれ考えても思い浮かばないからこそ怖い。

自分の頭をフル回転させても埒が明かないから会社に行って郁哉さんに会って確かめるしかない。



忙しなく朝が過ぎいき、午前十時十五分。

仕事の休憩時間になった今、トイレに行ったり、飲み物を飲むために席を外している人が多くなる。


周囲のデスクから人がいなくなったタイミングを見計らって郁哉さんに話し掛けてみようかな……。


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