この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
明日に架ける橋
第3章 罪と赦し
「ここは私の’主人’の屋敷です。何年も音信不通だったあなたこそ、口出しする権限は
ないでしょう」
「この家のことを長年放っておいた責任はもちろん私にもあります。それに関してはいくらでも罪を受けましょう。しかし、この先もあなたがこの家で暮らすことは別問題です。
今すぐこの家を出ていきなさい。
そして今後いっさい有坂の家に関わりを持たないでください」
「だから言ってるでしょう。ここは私の主人の・・・・」
「弟はあなたの’主人’ではありません。あなたは内縁の妻に過ぎない」

文子の言葉に貴子が激高した。
立ち上がり、文子を激しく罵る。

「あの人が病に臥してる間、誰がつきっきりで看病したと思ってんのよ!あんたなんか
何の援助もしなかったくせに!!あの娘だって自分のことばかりで、何もしなかった!!
この私に敬意を払うこともなく、のうのうと・・・・」
「いいですか。もう一度言います。’あなたは内縁の妻に過ぎない’。法的には相続権は
ありません。それでも弟はあなたに対して資産を分け与えているんです」
「どれだけ手厚い介護だったか知らないが、有坂氏は、あんたと婚姻関係を結ばなかった。
それが全てだ。あんたと結婚する価値は無いと判断したからじゃないか」

清人が二人の間に割って入った。

「なんですって・・・・!」

貴子は体をわなわなと震わせて清人を睨む。

「どう考えたってあんたは不利だ。警察に突き出したらたくさんボロが出てくるだろう。
花憐の月々の手当はどうしてる?あんたが使い込んでるんだろ?調べればすぐわかる。
それだって十分犯罪なんだ。銀座のビルの最上階で、あんたがヤバイ商売やってることも
わかってる。それだってすぐに通報できるんだ」
「でたらめなこと言わないでちょうだい!私は有坂の人間ですよ。そんな底辺の人間たちが
やるようなことはいっさいしません!」

貴子は事態が不利になってきても、一向に怯まなかった。
それどころか、自棄になり、威勢を増していくようにさえ見えた。

/159ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ