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私の欠けているところ
第4章 俺のついた『嘘』のおかげだったんだけど


それから2日後
深海さんは仕事復帰


休んでる間は
少し電話をしたり
夜、LINEで繋がったりしていた


ほとんど俺からの連絡だったけど
相変わらず
恋人が深海さんを
看病しに来てる様子はなく
寂しかったのか
一度だけ
深海さんから連絡してきたこともあった


そんなこともあって

俺と深海さんは
わりと頻繁に連絡を取り合うようになり
連絡したその理由が
「暇」だとか「寂しい」だとか
そんなことも
ちゃんと言えるようになっていったんだ


それと

部屋を行き来することはなかったけど
たまに食事をするようにもなった


深海さんは
俺が連れて行った
カジュアルなイタリア料理の店が
気に入ったらしく
2人で会う時は
決まってそこで
落ち合うようになっていた


そんなある日

俺はいつものように
イタリア料理の店を予約し
深海さんが来るのを待っていると
深海さんから
LINEが届いた


『ごめん、遅れそう』

深海さんが
遅刻するのは珍しいことだった

ちょっと気にはなったけど
俺は

『いいよ。
飲みながら待ってる』

そう返信して
ビールを飲み始めた


けど


しばらく待っても
深海さんは現れず
LINEも来ない


30分を過ぎた頃
俺は深海さんに
連絡してみることにした


『なんかあった?
何時くらいになりそう?』











結局
そのLINEに既読がつかないまま
1時間半が経ってしまった
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