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第4章 花奏-second

1．隙間


樹が、やけにお土産をいっぱい買って出張から帰ってきた。
たいていの場合、次のアレをする日を告げられるんだけど…
今回は、まだ何も言われてない。
というか、出張から戻ってきてとっても機嫌が良い。

夕飯の片づけをしていると、樹がキッチンにやってきた。
アレを告げられると思うと、きゅっと緊張が走る。

「ねぇ、花奏。週末に会社の若い奴らが、家に遊びに来たいって言ってるんだけど。」
「そうなの？私知ってる人いる？」

「花奏が知ってるのは…下村くらいか？」
「あ、下村さんね。相変わらずな感じ？」
この相変わらずは、下村の女癖のことを言っていた。

「ああ、出張中も新人の女の子に酔って絡んで大変だったんだよ。」