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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第2章 焔の花の中で~邂逅~
オクチョンは溜息を一つつき、また空を見上げた。丸い月が相変わらず静かに彼女を見つめている。
「父も伯父も正妻の他に、側妾を持っていた。母は前の奥さんの死後、正妻に直しては貰ったけどね。正妻ではない女性から生まれた子は皆、庶子として扱われるのに、何故、男の人は平気で妻以外の女性を側に置くのかしら。側妾も庶子も、この国ではどれだけ惨い扱いを受けるか分かり切っているのにね」
「それは、仕方ないことだ。一人の男が持てる妻は一人と決まっている」
「父も伯父も正妻の他に、側妾を持っていた。母は前の奥さんの死後、正妻に直しては貰ったけどね。正妻ではない女性から生まれた子は皆、庶子として扱われるのに、何故、男の人は平気で妻以外の女性を側に置くのかしら。側妾も庶子も、この国ではどれだけ惨い扱いを受けるか分かり切っているのにね」
「それは、仕方ないことだ。一人の男が持てる妻は一人と決まっている」