この作品は18歳未満閲覧禁止です
炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第2章 焔の花の中で~邂逅~
まだ少年の面影を残すスンから出た衝撃的な言葉に、オクチョンは息を呑んだ。
「そうね、王さまだって持てる妻はたった一人。この国の至高のお方だって、奥さんは一人しか持てなくて、後は皆、側室になってしまうんだものね。隷民だけじゃないわ、高貴な王妃さまだって、女は皆、憐れな立場なのね。王妃さまといえば、この国の女人として、最も尊い敬われるべきお方じゃない? そんなやんごとなき方でさえ、女の悲哀からは逃れられないのよ」