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炎の王妃~月明かりに染まる蝶~
第14章 孤独な選択
 どれも七宝焼きの見事な器ばかりで、その中の一つを取り上げた。蓋を開き、人差し指でひと掬い紅を取る。






 この色は先ほど、ミニョンが乗せてくれた紅と同じ色合いなのだ。オクチョンはひときわ明るい紅をまた唇に乗せた。
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